利用者座談会レポート Part3


相談者に寄り添う、セキビズの支援とは? 


2019年7月で3周年を迎える関市ビジネスサポートセンター「Seki-Biz」。

これまでに670社、のべ4700件のサポートをしてきました。

 

ご利用されている事業者にとってSeki-Bizはどのようなお力になれているのでしょうか。

 

今後のよりよいサポートにつなげるため、利用者の生の声を聞きたいと、初の座談会を開催しました。

 

参加者は、平田建設の平田敬雄さん、久美子さんご夫妻、NPO法人HAPPY DOG TEAMの代表 田口尚也さん、カフェ・アダチの店主 小森敦也さん、ベビーフォトスタジオtoi toi toiの山口志穂さん。ここにSeki-Bizチーフアドバイザーの松浦俊介が加わり、和やかに情報交換・交流をしながら、約2時間たっぷりと話を伺いました。

 

今回が、3回シリーズのラストです!

 

座談会 Part1 【「また次も行きたくなる!」セキビズを利用し始めたきっかけは?】はこちら

 

座談会 Part2 【 “視点を変える”セキビズに相談して具体的に変わったこと】はこちら

 


—山口さんはSeki-Bizに相談していかがでしたか。


山口:私は今、ホームページをしっかり作って、SNSで拡散し、集客するということに取り組んでいます。

 

一人ではすごく時間がかかることも、丁寧に、限られた時間の中で適切にやり方を教えていただけるのでとても助かっていますね。

 

例えばホームページであれば、SEO対策やキャッチコピーなど必要なことをまとめて教えてくださって、無料とは思えないとても素敵なホームページを作ることができました。

 

撮影料金を決める時も、「私はこれくらいしかいただけません」という感じだったのですが、「この写真ならこれくらいいただいても大丈夫ですよ。

 

他のカメラマンさんと比べても安いですよ」と背中を押していただいて、勇気をもらいましたね。


平田(久):事業者さんによって課題は千差万別違うと思うんですけど、ここに相談にきた1時間は自分たちの課題に全力で向き合ってもらえる。

 

先ほど山口さんがおっしゃったように、皆が同じ講義や指導を受けるセミナーのような場では掴みきれない、もっと掘り下げたことを言ってもらえたりするのが非常に良いところだと思います。

 

自分たちのオーダーに対して答えを出してくれるところって、コンサルタントくらいしかないと思うんですけど、それを企業の負担なしにやっていただけているのがありがたいですね。

 

強い味方だなと思っています。


松浦:Seki-Bizでは、事業者さんが向かう意志を何よりも尊重しています。

 

各事業者さんの持っている強みを生かしながら、それぞれの向かいたい方向にどうしたら進んでいけるかを一緒に考える。

 

私たちが提案したことの中から、取捨選択をするのはあくまで事業者さんです。

 

その人のチャレンジに寄り添う、添い遂げるという感覚が近いのかなと思います。


平田(敬):子育てと一緒ですね。

 

山口:私もそう思いました。褒めて伸ばす。

 

平田(久):事業主は、悪いところはいくらでも言われるんですけど、褒めてもらうことほとんどないんです。

 

もちろんお客さまからお礼を言われることはありますが、自分たちがやっている事業自体に対してすばらしいですねと言ってくれる、それこそお母さんみたいな人はいないんですよね。

 

だから、「がんばってらっしゃいますね」と認めてもらえると、「よし、頑張ろう」と力の源になる。Seki-Bizはそういう存在ですね。

 

山口:本当にやる気にさせてもらえますよね。

 

一人で悩んで、もがいて、苦しいって時に、「大丈夫?こうしたらもっと良くなるよ」という感じで言っていただける。

 

家族だと素直に聞けないところも、第3者のビジネスのプロに言われるとスッと入ってきます。


小森:僕はコンサルタントの方と話したことがあるのですが、「ああしなさい」「こうしなさい」と引っ張られる感じがして、肌に合いませんでした。

 

会社によって考え方はそれぞれ違うと思うのですが、僕は根っこに主体性がない中で、だれかに引っ張り上げられて、売り上げが伸びたり会社が大きくなったりするのは、地方都市の小さな会社のあるべき姿とは違うなと考えています。

 

自分の信念を大事にして、適正な規模で会社をやっていく中で、サポートや寄り添っていただける存在は他になかなかないと思います。

 

だからこそ、自分たちができることを明確にしておかないといけないし、おんぶにだっこという姿勢ではなく、あくまで自分たちが主体性をもってやっていくということが、より問われると思います。


平田(久):そうですね。Seki-Bizで相談させていただくと、自分たちで歩いていかなければいけないと改めて感じますね。

 

あくまで自分たちが生み出したものがベースにあった上で、それをブラッシュアップするとか、違う角度からの見方ややり方を学ぶということだと思います。

 

小森:まさにそうですね。手助けってそういうことですよね。自分で立とうとしている人しか支えられないわけで。

 

平田(久):普段は「Seki-Biz」って呼んでいるので忘れがちだけど、「関市ビジネスサポートセンター」という名前の中にも「サポート」としっかり入ってますもんね。

 

サポートは助けるということなので、やらなきゃいけないのは自分ですよね。

 


「とにかく一度行ってみてください!」


 

 —最後にまだSeki-Bizを利用したことのない方へのメッセージをいただいて、この座談会を締めたいと思います。


 山口:とにかく「行ってみてください」ということですね。

 

平田(久):私もその一言しか出てこないです。四の五の言わずに「まずは行ってみてください」と。

 

平田(敬):利用しないと損だと思いますよ。


小森:もちろん合わない方もいるでしょうけど、無料なのでリスクがないですし、行かない手はないと思います。

 

平田(久):悩みがなくても、事業をしている人は話だけでも聞いてもらった方がいいと思いますね。自分では自信満々でも、意外な穴が見つかったりするかもしれないし。

 

山口:私は、会う人会う人に「一度、行ってみて」「本当に良いよ」と勧めています。先日も洋服を作るのがとても上手なママ友に紹介したばかりです(笑)。


小森:僕もかなり紹介してますね。ちょっとやり過ぎかなと思って、一時期よりは抑え気味にしています(笑)。

 

お金がかかる場所や間口が狭いところは紹介しにくいですが、Seki-Bizさんは無料ですし、とにかく開かれているので、まずは行ってみてほしいですね。

 

紹介した方からも「行って、良かった」と言っていただくことが多いです。

 

—小森さんに勧めてくださった方も、今の小森さんと同じ思いだったのかもしれないですね。

 

小森:そうですね、すごく気にかけていただいていたんだと思います。


山口:私も行くまでにかなり時間がかかりましたが、それはどんなサポートをしてもらえるか分かりにくかったことが原因のひとつかもしれません。

 

―Seki-Bizは、相談者さんのこだわりや向かいたい方向を大事にされているので、ある意味オーダーメイドというか、相談者によってサポートの内容が変わってくる。

 

それがどのような場所なのか分かりづらくしているのはあるかもしれませんね。

 

山口:そうですよね。蓋を開けてみないと分からないですよね。きっと私たちもまだ知らないSeki-Bizのサポートがあると思うんです。

 

松浦:提供メニューがあるわけではないので、例えば事業者さんがホームページを作りたいとおっしゃっても、違うアプローチの方が良いこともある。

 

こちらとしても、来ていただかないとお力になれることをお伝えできないこともありますね。

 

―皆さんのお話をまとめると、「とにかく一度行ってみてください」ということですね(笑)。

 

皆さん、貴重なお話をありがとうございました。